派遣契約中途解約
派遣契約の中途解除についての留意点
現在社会問題になっている派遣労働者の派遣切り(中途解除) 雇止めについて派遣元に対しての留意事項が厚生労働省から出されています。その要点についてお知らせします。
1. 労働者派遣契約が中途解除された場合、 派遣労働者を安易に解雇しないでください。
中途解除には派遣先が講ずべき措置の指針で
† 派遣先は派遣会社に合意を得るため予め余裕を持って申し入れる。
† 派遣先関連会社での就業先をあっせんする等派遣労働者の新たな就業機会を確保すること。就業先ができないときは遅くとも30日前に予告するか派遣会社に派遣労働者の賃金相当分の損害賠償を行うこと。
2. 賃金又は休業手当の支払いが必要です。
派遣契約が中途解除されても、派遣労働者と派遣会社とは雇用期間満了までは労働契約は継続されます。 労働契約法第17条で期間雇用者の期間中途の雇用解除は出来ないことになっています。派遣会社は賃金を支払うことが必要です。
次の派遣先がなく、派遣労働者を休業させる場合は、休業期間中について、労働基準法に基づき、 平均賃金の6割以上を休業手当として支払わなければなりません。
3. やむを得ず派遣労働者の雇止め(期間満了で再雇用しない) や解雇をしようとする場合、労働基準法等に基づく責任を果たさなければならない。
† 解雇についての労働契約法の規定遵守
(1) 期間の定めないない労働契約の場合
権利濫用の解雇は無効
(2) 有期労働契約の場合
やむを得ない事由がある場合でなければ、期間中の解雇は出来ない。 解雇が無効の場合派遣会社は解雇の期
間について賃金の支払いが必要
† 解雇を行う場合労働基準法に基づく解雇予告等を行う必要がある。
30日前の解雇予告又は解雇までの日数に応じ解雇予告手当の支払い
労働者が請求する場合解雇の理由についての証明書の交付
† 有期労働契約の締結、更新、雇止めに関する基準
有期雇用契約が3回以上更新されている、又は、1年を超えて継続勤務する有期契約労働者について、 有期雇
用契約を更新しない場合、少なくとも30日前までに予告を必要とする。
反復更新の実態等に照らし、解雇に関する法理の類推適用等により雇止めが認められない場合がある。
† 多数離職者が生じた場合はハローワークへの届け出が必要
1か月以内に30人以上の離職者が生じたときは再就職援助計画又は大量雇用変動の届出を作成しハローワー
クに提出する。
† 社宅や寮に入居している派遣労働者へ配慮
社宅、 寮に入居している派遣労働者は、離職に伴い、 住居を喪失する恐れがあり離職後も引き続き一定期間の
入居について、出来る限りの配慮に努めなければならない
(以上厚労省作成リーフレットから参照)
お電話でのご相談は 03-3473-0783
投稿者 otuji : 2009年3月19日 | トラックバック (0)