2015年2月13日

使用者による損害賠償の求償について

 使用者の損害賠償請求について

 
労働基準法第16条で「使用者は労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償を予定する契約をしてはならない」と定めています。
この規定は金額を予定することを禁じたものであって、現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止する趣旨ではありません。
「使用者に比べ経済力が乏しい労働者にとって過大な要求をするのは無慈悲であり、事業によるリスクは、それにより利益を得ている使用者が負うべきであり、危険責任・賠償責任を考慮する必要がある。」というのが裁判例の考えです。
使用者が損害賠償の求償にあったては、最高裁判例は「重過失がある場合のみ求償できる。
損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認める限度においてのみ請求できる。」
損害賠償額の2割5分が最大限度としています。
使用者は上記を考慮して対応してください。
(週刊労働新聞最新号より)

投稿者 otuji : 2015年2月13日 | トラックバック (0)

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